フィルターの清掃をこまめに行う
エアコンは、空調を行いたい室の空気を室内機で給気し、冷媒を通じて室外機で冷却しています。室内機の給気部分に設置されているフィルタを清掃せず、ほこりが蓄積している状態で運転させていると、ほこりなどによって空気の循環が阻害されて風量が減少し、ファンの圧力損失を引き起こし、冷房効率や暖房効率が低下します。
ほこりなどの圧力損失によってファンの運転に負担が発生すると、エアコンは回転数や効率を維持しようと高出力運転をするため、エアコンに多くの電流が流れ、消費電力が大きくなってしまいます。これは、電気の無駄となります。
エアコンは一般的に、フィルタの汚れによって、能力が15%〜20%ほど減少すると言われています。また、エアコンの能力を低下させるだけでなく、ファンやフィルタに付いたほこりを部屋中にまき散らしてしまい、ハウスダストによるアレルギーの原因にもなりますので、最低でも2週間に1回程度は、掃除機等によってフィルターのほこりを取ることを推奨します。
エアコン室外機の前面を開放する
冷房運転や暖房運転をする場合、エアコン室外機は外気を取り入れて冷媒を通じて熱交換し、室外機前面から排気を放出します。この排気は熱交換に使用されているため、冷房運転時は高温の排気を、暖房運転時は冷気を放出します。室外機の前面にフェンスや壁があり、排気が跳ね返るような構造だった場合、自らの排気を再度吸い込んでしまうため、エアコンの熱交換能力が非常に悪くなります。
この、給気と排気が近接し、お互いが影響してしまう状態を「ショートサーキット」と言います。ショートサーキットはエアコンの能力を大きく落としてしまいますので、これは絶対に避けなければいけません。ショートサーキットを防止するためには、室外機は格子状のフェンスの前に設置して外部に放出するなど、排気と給気が近づかないような配置を考慮することが重要です。
二台以上のエアコン室外機をバルコニーに設置している場合、お互いの室外機同士が対面に向かい合う配置は、エアコンの熱交換の効率が非常に悪くなります。室外機を互いに、フェンスの外を向かせる配置にするのが原則ですので、設置する際は注意しましょう。 |