【金属系サイディング】
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金属サイデングは金属板ですので、透水や吸水をすることがなく、表面からの防水性は完璧です。 |
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金属成形板に硬質発泡ウレタンを充填しアルミフィルムを裏張りした外装材です |
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金属サイデングは、防水性・耐久性・断熱性などに優れ、外断熱効果のある快適な住まいを提供します |
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ガルバリウム 鋼板
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ガルバリウム 鋼板とは、基板が鉄でできていて、周りにアルミと亜鉛メッキの板をコーディングより生まれた耐久性に優れた鋼板です。
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やわらかく加工性のよいソフトガルバリウムは様々な形状に加工することができます。 |
アルミサイディング
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アルミニウムは、数々の元素(マグネシウム、マンガン、銅、けい素、亜鉛)を添加することにより強度を増加することができます。 |
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【窯業系サイディング】
セメントなどを原料とした繊維質の木片や無機物などを混ぜ、強化してプレス成形などで板状としたもの。色もデザインもさまざまで、レンガタイル風、自然石風など多くの商品があります。価格帯の幅も広いのが特徴。最近は、光触媒塗装などを施したり、ナノテクノロジーを利用したり、親水性のフッ素コートを用いるなどメーカー独自の工夫もみられるようになりました。雨水で汚れが落ちたり、長く再塗装をしなくて済むなどそれぞれ特徴がありますので、イニシャルコストとランニングコストを考え合わせ、商品選びをするようにしてください。
また、窯業系サイディングは、2008年2月のJIS規格(日本工業規格)改正により、JIS規格による最小厚さは12mm以上から14mm以上に引き上げられました。そのため、現在、発売されているメーカー商品も14mm以上に対応したものとなってきています。
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【タイル】
粘土を主原料に各種の鉱物を混ぜて板状に成形し、焼成した素材。外壁だけではなく、床や内装にも用いられるおなじみの素材です。焼き方や吸水率の違いなどで、磁器質、せっ器質、陶器質に分けられます。その中でも、水分を吸収しにくい磁器質やせっ器質は、耐候性、耐久性、耐火性にも富みます。汚れがつきにくく、メンテナンスは不要なのが魅力でしょう。ただし、コスト的には他の素材に比べて高くなりがちです。
以前は湿式工法が主流でしたが、最近では、ボードの凸部にタイルを引っ掛ける乾式工法が普及しています。施工が容易で、剥離や落下の心配がないのが特徴。価格はやや高めです。タイルを全面に張る以外に、塗り壁と組み合わせアクセント的に用いるデザインも個性的でしょう。また、既存の壁の上に貼り付けることができたり、軽量化することで躯体への負担を軽減するなどしたリフォーム向けの商品も多くなってきています。タイルは、色落ちや劣化の心配はほとんどないので、基本的にはメンテナンスも不要です。
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【樹脂サイデング】
カナダに生まれ、北米の住宅に広く使われ、既に北海道ではお馴染みの建築素材、樹脂製のサイディングです。
北米では40年以上の歴史を持ち、外壁材の主流になっています。
金属材のように錆びることがなく酸性雨に強い特性があります。特徴は、塗装のようにはげたり変色することもなく、汚れたら中性洗剤で水洗いすればきれいになりますので、メンテナンスが楽な素材です。又、塩害に強く凍結でひび割れを起こすこともありません。たわみやひっかき傷にも強く、もし破損しても一枚から交換できます。
なんといっても耐久性がよく、窯業系サイディング、鉄板サイディングに比べ軽量です。
施工性も非常によく、リフォーム物件に最適です。オープンジョイント工法でシーリング材不要、水仕舞のよさが自慢です。タイルなどの目地に入ったわずかなヒビから壁内に水分が沁み込んでいってしまうことがありません。
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選ぶ際の注意点
基礎知識を理解したら、ショールームで商品を確認したり、モデルハウス見学をしたり、住宅街を歩くなどして、外壁(装)材への優先順位を確認するようにしましょう。性能優先なのか経年による風合いを求めるのか、建築する地域性(法的な問題はもちろん、寒冷地であるとか、海が近いとか、幹線道路沿いとか)、もちろん予算面もありますから、詳細は設計担当者としっかりと相談するようにしましょう。
外壁(装)材だけのことではありませんが、施工が完了すれば終わり!ではありません。メンテナンスや修理、リフォームが必ず必要です。そのため、忘れずに確認しておきたいのは、日々のお手入れ方法や定期的な点検方法、メンテナンス費用、保証など。できる限り、長期的な視野で選ぶようにしましょう。
また、デザインや色味を選ぶ場合は、小さな見本サンプルやカタログだけで選ばないように。あとで「イメージが違う?! こんな色味じゃなかったはず……」 ということがおきないように、できるだけ大きなもので確認するようにしましょう。もちろん、周辺環境への配慮も重要です。景観という観点から、周囲とのバランスを考えた色やデザインを選ぶようにしたいものです。
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- 重ね張りの危険性
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- モルタル壁への重ね張り
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20年程前からモルタル壁の上(外側)に金属サイディングを重ね張りをしたり、窯業サイディングの上(外側)に金属サイディングを重ね張りしている家を多く見かけます。これは家のためには良いことではありません。家の中の湿気が排出されにくく壁の中で結露をおこしてしまいます。
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- 安易にモルタル壁に重ね張りすることはお勧めできません。上の二枚の写真は窯業サイディングに張り替える現場でモルタル壁を解体したときの写真です。この家は築30年程経過していますが、この写真の部分は増築した2階屋で20年位前に工事されたものです。モルタル壁の窓回りに出来た亀裂から雨水が入り込み、柱の表半分が腐っており、断熱材も永年にわたる室内からの湿気で黒ずんでいました。
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柱の悪い箇所は継ぎ替え、断熱材も新しいものに入れ替えた後、構造用合板を張って更に透湿防風防水シートを貼り、シートの重ね合わせ部には防水テープを貼った上にヌキ、胴縁を施工して窯業サイディングを張りました。このような状態のモルタル壁に重ね張りすることはお勧めできません。これは決して特別なケースではありません。元来、モルタル壁は室内の湿気を排出しにくい構造ですので、金属サイディングを重ね張りしますと、「壁内結露」を増長させることになります。
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- 窯業サイディングへの重ね張り
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窯業サイディングに金属サイディングを重ね張りする場合、新たな水切りを取り付ける為に、窯業サイディング用に取り付けられていた水切りが塞がれて、通気層が機能しなくなっている状態を多く見ます。(「通気構法」については「外壁の張り替え」の頁をご覧下さい。)
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窯業サイディングの上(外)に打ち付けられたヌキや胴縁は金属サイディングを取り付ける為の下地であって、18mmの空間は上部の軒天や淀で遮られ、屋根裏から屋外へ通気することにはなりません。新たな水切り上の隙間では、ヌキと胴縁、胴縁と胴縁の間で、縦(水切りから上部の軒天、淀の間で下→上→下)に対流が起きて僅かながら水切りの上の隙間から、排出されることはあっても、本来の通気層の機能に比べるベくもありません。つまり、通気層が機能しなくなれば、家の中の湿気が断熱材に留まる「壁内結露」を引き起こすことになります。
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又、軒天のない住宅では、小屋裏への空気の流入がなくなることで、高温になり、夏場は家の中が暑くなるのは必定です。冬場においても小屋裏の温度が高めに推移し、天井の断熱材の不足や施工の不備によっては、屋根に積雪がある場合、トタンの裏側で結露が発生することにもなりかねません。
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リフォームには費用が掛かります。現状から良くなるのであれば問題にはしませんが、多額の費用を掛けても「良くならない」「むしろ悪くなる」では、リフォームをする意味はありません。リフォームの結果、どうなるかを考えましょう。
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当社は、モルタル壁の上に窯業サイディング、金属サイディングの重ね張りは行いません。窯業サイディングの外に金属サイディングを重ね張りすることもいたしません。
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換気フードの取り付けも金属サイディングに「後付け」されている(換気フードのつばが外壁の外になっている)ことが多く、屋内のレジスターとフードがうまく繋がっておらず、外壁の中に湿気が留まることになります。
現在の住宅工法は、理論的には(机上では)50〜70年の耐久性が期待できると言われています。
せっかくそのように造った住宅を、外壁を二重張りしたことによって、昔のように『25年目で建替えです』とならなようにしてほしいと思っています。
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